2012年12月24日月曜日

一文字椀

お椀や食器を持って食べる習慣は、日本独自のものの様です。
お隣韓国でも食器を持って食べるのはマナー違反らしいです。
西洋でも、ナイフ、フォーク、スプーンで持つ食器はカップとグラスだけですかね。

日本独自の文化 大切に美しく伝えて行きたいものです。

お椀を持つ時、自然と指をお椀の下に持ち替えますよね。
これは幼い頃から自然についた習慣で、意識なしに指が勝手に動いています。

しかし、子供や外国人、その他、末端が自由に動きにくい人にとっては難しい動作で、それが原因でひっくり返してしまう事が多い様です。

一文字椀は、持ち替えなしに安定して持てる機能を備えました。

少し大振りのこの器は丼もの、麺類、おでん、煮物・・・使う用途が大変広いです。
これでいただく うなぎ丼は 日本に生まれて感謝! 状態です。

デザイン的にも良いモノが出来たと自己満足です!

木地は日本産ケヤキです。



 

一文字椀  赤溜  小  径 120mm  高さ 84mm        ¥7020
             

             大  径 126mm  高さ 86mm        ¥8100

赤溜とは、赤(朱)で仕上げた上に、更に透け漆を塗り、赤を少しくすんだ渋い色に仕上げる技法です。
赤の上に薄く刷毛あとを残した仕上げは、手塗りでしか絶対に出せない味わいです。
美しい刷毛あとを出すのは熟練した職人さんにしか出来ません。






一文字椀 溜め塗り 小                           ¥7020      
               
                                    大                                                                      ¥8100

溜め塗りとは、顔料の入っていない漆本来の透け茶色です。

塗り上がって間もない状態では、黒に近いくらい黒いですが、1年くらいの時間をかけて透けて行きます。そして杢目がはっきり見える透け茶色で落ち着きます。

これは剥げて行くのではなく、漆自体が強度を増しながら透明に近づいて行くのです。
そしてケヤキの杢目が段々と見えてきます。



上の写真の左右とも同じ溜塗りです。
左は乾き上がってすぐの状態。
右は保育園の給食用として3年使われた現物です。

左の黒っぽい茶から使っているうちに、1年程で右の様な透け色に変化して行きます。
これくらいの透け色で落ち着きます。

本物の漆だけを使って実用に耐える厚みに塗り上げると、最初から杢目の透けて見えるものを作ることは不可能です。

漆器を育てるという言葉がありますが、この様に景色の変わって行くさまを表した言葉ではないかと思います。

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